「ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア!」
まえがき
はじめに
筆者のツイッターの英語のアカウントには、中近東やインドネシアのフォロワーもいるが、彼らのタイムラインはアラビア語やインドネシア語だけだったりして、筆者には読めなかったりする。
ソーシャルメディアで日本語だけで発信していれば、反応は日本語でしか返ってこないかというと、そんなことはない。とくに画像や動画は、言葉の壁を越えるので、いろいろな国の人に受け入れられやすい。
ユーチューブの日本の人気動画には、英語だけでなく、ブラジル語やベトナム語などでコメントが書き込まれている。(それどころか、日本のテレビドラマを全巻、外国語の字幕つきでユーチューブにアップロードしている人たちがいる!)また、ユーチューブで日本語によるユニークな製品紹介の動画を掲載している中小企業には、世界各国から問い合わせが多様な言語で舞い込んでくるという。
まさに、ソーシャルメディアは世界に開かれているといえる。ソーシャルメディアのメリットのひとつは、 世界のどこにいる顧客相手でも、直接、チャット感覚でやりとりできるところである。そこで、本書では、海外に対して発信や販売したい方々が、ソーシャルメディアを通じ、売り込みだけでなく、海外の顧客、消費者とやりとりする上で使えるような表現を多々紹介している。
日本の風景美や伝統美の写真は人気があり、それを載せるだけの人もいるが、フォロワーやファンとやりとりをしなければ、ソーシャルメディアを使っている意味がない。
なお、本書では、一定の趣味や活動を共有する人たちの社会関係を築くことを目的 としたネットワーク、プラットフォーム、サイトである「ソーシャルネットワーソーシャルネットワーキング・サービス(SNS)」の主要なものを取り上げ、そこで使われる英語表現を紹介する。ただし、SNS以外に、ブログやオンラインフォーラム、ウィキ、ポッドキャスト、ソーシャルブックマークなども含む「ソーシャルメディア」という表現も併用する。
SNSで使われる英語表現は、基本的に口語表現だ。ビジネスでの利用では、俗語や略語は、プライベートでの利用ほど使われないにしても、メールで使われる表現よりは、確実にカジュアルだ。敬辞などの形式にこだわる必要もない。そこで、本書では、そうしたSNSでのコミュニケーションに見合った表現を紹介する。
本書の構成だが、序章で主なSNSであるツイッター、フェイスブック、グーグルプラス、ピンタレスト、リンクトインの特徴を簡単に説明した後、1章では、各SNSのプロフィールの書き方と、それぞれのSNSで使われる独特の英語表現を説明している。とくにリンクトインは、他のSNSとは違い、就活用に使われ、プロフィールも長いので、プロフィールの書き方を詳細に解説した。
プロフィール用の英語表現には、複数のSNSで使えるものもあるので、2章では、そうした表現をまとめて紹介している。やはり、リンクトインは、他のSNSとは違い、履歴書に近い表現が使われるため、そうした表現に加え、新卒者が使える表現をまとめて紹介した。
3章では、売り込みや顧客とのやりとりに使える表現、クレーム対応の表現のほか、観光業界向けの表現などを数多く紹介している。4章では、SNSを使って仕事仲間などとやりとりする際の表現や、社内SNSで使える表現を掲載した。
Expressionsでは、ソーシャルメディアで使えるさまざまな表現と、プロフィールで使える肩書きや資格などの英文名称のリストを掲載している。
ますますグローバル化の進む中で、読者の皆さまが、さらに世界に向けてビジネスを切り開いていく一助として、本書をお役立ていただければ幸いである。
2012年7月 有元美津世
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